プロローグ それはきっと私たちの罪。 掟に背いた私の罪。 私を連れ出した彼の罪。 私を迎えた彼らの罪。 それはきっと私たちの罰。 掟に背いた私の罰。 私を連れ出した彼の罰。 私を迎えた彼らの罰。 甘美な罪に溺れた私は、荊の罰で彼らを縛る。

エピローグ ここからはきっと私の罪。 掟を背いた私の罪。 彼に連れ出された私の罪。 彼らに迎えられた私の罪。 彼らに愛された私の罪。 彼らを愛した私の罪。 私だけの甘美な罪。 甘い甘い大事な罪。 罪には罰を──。 ──嫌だなぁ。 甘美な罪に溺れる少女は自分の罪を振り返る。 彼らを愛し、彼らに愛された罪は幸せだった。 これが罪ならば甘んじて受けよう。 いずれ来る罰も甘んじて受けよう。 少女は祈る。 どうか私が罰を受けるその日まで、彼らが幸せであるように──。 それが私に対する、最大の罰になるのだから。 限りある罪を享受しよう。 果てのない罰を認めよう。 あぁ、私は私の罪に溺れていく。 罰と言う救いは求めない。 ただ無為に、無気力に、怠惰に、傲慢に 私は私の罪を愛して、恋して、抱き締めて

私は罪に溺れていく。